about 柳宗理
柳宗理/柳工業デザイン研究会 年譜
年号 | 柳宗理 | 柳工業デザイン研究会(*) | 主な作品 |
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1915 | 生誕 六月、東京市原宿にて柳宗悦、兼子夫妻の第一子として生まれる |
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1935 20歳 |
・東京美術学校西洋画科入学 | ||
1936 21歳 |
・日本民藝館開館(東京市目黒区駒場) | ||
1939 24歳 |
・美術特輯「前衛芸術」の表紙デザイン | ||
1940 25歳 |
・東京美術学校西洋画科卒業 ・社団法人日本輸出工藝連合会嘱託となる |
・レコード・ジャケット「ストラヴィンスキー・火の鳥」 | |
1941 | ・シャルロット・ペリアンの日本視察に同行し、展覧会「選択・伝統・創造」(高島屋、東京・大阪)に協力 | ||
1942 27歳 |
・坂倉準三建築研究所研究員となる(〜1945年) ・「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」(上野)の会場構成に携わる |
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1943 28歳 |
・陸軍報道部宣伝班員としてフィリピンに渡る、四五年、同地にて敗戦収容 | ||
1946 31歳 |
・フィリピンより帰国。工業デザインの研究に着手 | ||
1948 33歳 |
・松村硬質陶器シリーズ(松村硬質陶器) | ||
1950 35歳 |
柳インダストリアルデザイン研究所開設 | ・テープレコーダー(東京通信工業) | |
1952 37歳 |
・日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)設立に参加 | ・蛇口(西原衛生工業所) ・第一回新日本工業デザインコンクール(現毎日ID賞)に「レコードプレーヤー」(第一席)、「真空管パッケージのディスプレイ」の二点が入選 |
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1953 38歳 |
・女子美術大学講師に就任(1967年辞任) ・国際デザイン協会(現・日本デザインコミッティー)会員 |
財団法人柳工業デザイン研究会設立 | ・底上げタンブラーY型(山谷硝子) ・早く沸くヤカン(東京ガス) ・サラダオイル缶のラベル(オカムラオイル) |
1954 39歳 |
・折りたたみテーブル(山口木材工芸) ・三角(象脚、小)スツール(コトブキ) |
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1955 40歳 |
・金沢美術工芸大学産業美術学科工業デザイン専攻教授就任 | ・ミシン(リッカーミシン) ・油絵の具チューブ、クリーナー容器(クサカベ) ・オートバイのスタディ・モデル |
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1956 41歳 |
・第6回アスペン国際デザイン会議にスピーカーとして出席 ・アメリカ、ヨーロッパの工業デザイン視察 |
・第一回柳工業デザイン研究会個展(銀座松屋) | ・バタフライ・スツール(天童木工) ・白磁土瓶、醤油差し(岐阜県陶磁器試験場) ・オート三輪(三井精機) ・染分皿(牛ノ戸焼脇窯) ・ガスヒーター(東京ガス) |
1957 42歳 |
・第11回ミラノ・トリエンナーレに招待出品、インダストリアル・デザイン金賞受賞 | ・「グッドデザイン交流展」(北欧)に出品 | |
1958 43歳 |
・「バタフライ・スツール」がニューヨーク近代美術館パーマネント・コレクションに選定 | ・半磁器シリーズ(知山陶器) ・ステンレスピッチャー(上半商事) ・ペインティングナイフ(クサカベ) ・黒土瓶(京都五条坂窯) |
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1959 44歳 |
・コークス・ストーブ(千葉鋳物) ・月刊「意匠」表紙デザイン |
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1960 45歳 |
・世界デザイン会議(東京)実行委員 ・カッセル・シューレ・デザイン専門学校(独)教授に招聘 |
・柳宗理陶器のデザイン展(松屋銀座) ・第12回ミラノ・トリエンナーレに「バタフライ・スツール」他を出品 |
・セロファンテープカッター(共和ゴム) ・二回転式下皿秤 (寺岡精工所) ・バン型小型自動車(富士自動車) ・三角(象脚、大)スツール(コトブキ) ・ステンレス・ボウル(上半商事) ・『form』12月号の表紙デザイン |
1961 46歳 |
・スタンド・チェア(コトブキ) | ||
1963 48歳 |
・片手鍋(キューピー) ・ロータリーディスペンサー(共和ゴム) ・横皿秤(寺岡精工所) |
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1964 49歳 |
・第三回ドクメンタ(独)に招待出品 | ・電動ミシンセミオートジグザグミシン(リッカーミシン) ・洗面台器(東洋陶器)(陶器単体のものは洗面器) ・両手鍋(キューピー) ・看板「レストラン・シド」 ・こけし人形(鳴子高亀) ・トーチホルダー・運搬用聖火コンテナー・代々木水泳競技場観客席椅子、貴賓席椅子、プールサイド椅子(東京オリンピック) |
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1965 50歳 |
・第20回デザインギャラリー展「アノニマスデザイン展」(銀座松屋) | ・軽井沢、柳デザイン研究会ロッジのインテリア(63〜) ・キャセロール(出西窯) ・スタッキング・チェア(コトブキ)PP小椅子 ・皇居新宮殿壁掛け便器、洗面器(東洋陶器) ・亀車(鳴子高亀) |
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1966 51歳 |
・国際デザイン会議(フィンランド)に日本代表として出席 | ・グラス(佐々木硝子) ・ユニット式吹き出し口(高砂熱学)吹き出し口のカタログ表紙デザイン(高砂熱学) ・『東京国立博物館』・『ルーブル美術館』(講談社) |
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1967 52歳 |
・角付きタンブラー、ピッチャー(山谷硝子) ・箱根組木のパッケージ ・曲木の椅子とテーブル(秋田木工) |
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1968 53歳 |
・第52回デザインギャラリー展「柳宗理 歩道橋計画案展」(銀座松屋) | ・「産業廃水処理装置」「汚水処分装置」のカタログ表紙デザイン(西原衛生工業所) ・鳩笛(鳴子高亀) ・御神酒徳利(牛ノ戸焼中井窯) ・動く玩具・犬と鳥 |
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1969 54歳 |
・サイドチェア(コトブキ) ・新型横皿秤(寺岡精工所) |
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1970 55歳 |
・コフの缶切り(小坂刃物) ・製品ディスプレイスタンド(オリベッティ) ・横浜野毛山動物園と遊園地の案内板、公園の歩道橋(横浜市) ・ティーテーブルと椅子(コトブキ) |
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1971 56歳 |
・セロファンテープホルダー(共和ゴム) ・「世界の美術館36巻」の「フリーア美術館Ⅱ」のカバーデザイン(講談社)最終巻 |
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1972 57歳 |
・国際ペンクラブ会議(京都)において「デザインと日本の伝統」講演 ・柳デザイン株式会社(現、柳ショップ)設立 |
・ダイニングチェア、テーブル(天童木工) ・聖火台、聖火皿、トーチホルダー(札幌冬季オリンピック開催実行委員会) ・大阪くずはニュータウンの歩道橋 |
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1973 58歳 |
・「国際クラフト展」(カナダ)審査員 | ・横浜市営地下鉄設備デザイン(横浜市) ・シガレットケース(アオキメタル) ・アルミニウム製鉛筆立て、小物入れ |
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1974 59歳 |
・ステンレス・カトラリー(佐藤商事) ・ティーテーブルとスツール(天童木工) |
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1975 60歳 |
・「20世紀」シンポジウム(京都)にて講演 | ・「柳宗理のデザイン」展(銀座松屋) | ・染付茶碗、急須、湯呑(白山陶器) ・曲木鏡(秋田木工) ・トイレットペーパーホルダー「ポン」(寺岡精工所) ・バスストップシェルター(コトブキ) ・レコード・ジャケット「柳兼子」 |
1976 61歳 |
・清酒グラス(佐々木硝子) ・ストリートファニチャー・ごみ入れ、灰落とし(アオキメタル) |
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1977 62歳 |
・日本民藝館館長に就任 | ・柳ショップ用カウンターテーブルとキャビネット | |
1978 63歳 |
・日本民藝協会会長/大阪日本民芸館館長に就任 ・ローマ・アカデミア・ティベリーナの称号を受ける |
・『民藝』表紙デザイン(日本民藝協会、〜2006年) ・日本民藝館ポスター(日本民藝館、〜2004年) ・アームチェア(天童木工) ・真鍮ペンダント照明 ・半地下構造の高速道路と普通道路の交差箇所のプロジェクト・横浜バイパス(日本道路公団) ・新交通システム/デュアルモードバス・ステーションのプロジェクト、筑波学園広場のプラン・プロジェクト ・鋳鉄バルブのハンドル(北沢バルブ) |
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1979 64歳 |
・ワイングラス、スタッキング花器、ビアグラス(山谷硝子) ・真鍮テーブルランプ ・和紙ペンダント照明シングルタイプ・トリプルタイプ ・青銅バルブのハンドル(北沢バルブ) |
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1980 65歳 |
・「柳宗理」展(ミラノ市近代美術館、イタリア) | ・ペン立て、小物入れ(タケチ工業ゴム) ・ペンダント照明・中国製ザルタイプ ・パイプコンストラクション・ドームによる美術館プロジェクト ・東名高速道路東京料金所防音壁(日本道路公団) ・FD-1, SYSTEM-1, WRITER-A(山下システムズ) |
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1981 65歳 |
・紫綬褒章受章 ・フィンランド・デザイナー協会名誉会員 ・DESIGN81(フィンランド)において基調講演「伝統と創造」 |
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1982 67歳 |
・白黒角型ディナーセット(加正製陶) ・螺旋型展望台プロジェクト(町田市) ・黒柄カトラリー(佐藤商事) |
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1983 68歳 |
・ボンベイ工科大学(インド)・デザインセンター教授に招聘 | ・柳宗理展(イタリア文化会館、東京) ・『デザイン 柳宗理の作品と考え』出版(用美社) |
・うずまき貝のオブジェ(日本冶金) ・柳宗悦蒐集『民藝大鑑』表紙デザイン(筑摩書房) |
1984 69歳 |
・鳥籠(山川ラタン) | ||
1985 70歳 |
・関越自動車道・関越トンネル坑口(日本道路公団) | ||
1986 71歳 |
・世界クラフト会議(カナダ)で講演 | 「バタフライ・スツール」メトロポリタン美術館のパーマネントコレクションに選定 | ・日本民藝館創設50周年記念碑 ・「芹沢銈介型紙集」民藝業書第一巻(芸艸堂) |
1987 72歳 |
・旭日小綬章 受賞 | ・「日本民芸展」ディスプレイ(インド・ニューデリー) ・「纒」民藝業書第二巻(芸艸堂) ・「STDバスボード」カタログの表紙デザイン(山下システムズ、〜1997年) |
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1988 73歳 |
・「柳宗理デザイン」展(有楽町西武クリエイターズギャラリー) | ・「花紋折り 内山光弘の世界」民藝業書第三巻(芸艸堂) ・染付醤油入れ、ぐい呑み(セラミックジャパン) ・ミド設計ビル案内用看板 |
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1989 74歳 |
・桜木町大岡川人道橋 ・「マレイ(マレーシア)の天然ゴム材を使った製品企画プロジェクト」参加 |
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1990 75歳 |
・柳チェア(ダイニングチェア、アームチェアをナラ材曲木工法にて復刻、BC工房) ・ボーンチャイナ・シリーズ(松村硬質陶器群をボーンチャイナに替えて復刻、ニッコー) |
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1991 76歳 |
・東名高速道路・足柄橋(日本道路公団) ・「日本民藝展」「棟方志功展」ディスプレイ(ロンドン、グラスゴー他) |
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1992 77歳 |
・東武百貨店 Design Today International Committee Memberとなる ・沖縄県立芸術大学非常勤講師に就任(1994年、客員教授) ・国井喜太郎産業工芸賞受賞 |
・DESIGN・TODAY展(東武百貨店) | |
1993 78歳 |
・「日本民芸展」ディスプレイ (イタリア・ローマ日本文化会館) | ||
1994 79歳 |
・『Japanese Design 展』にバタフライ・スツール他九点出品 | ・ステンレスケトル(佐藤商事) | |
1995 80歳 |
・バタフライ・スツール (海外での製造と販売、スイス・Wohnbedarf社) | ・東京湾横断道路・木更津料金所(日本道路公団) | |
1997 82歳 |
・金沢美術工芸大学特別客員教授に就任 | ・「新作椅子シリーズ・三角スツール(BC工房)」展(リビングデザインギャラリー) ・キッチンツール、ステンレス片手鍋(佐藤商事) ・勉強机(白崎木工) ・地蔵三種 ・伸張テーブル(天童木工) |
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1998 83歳 |
・「柳宗理〜戦後デザインのパイオニア〜」展(セゾン美術館) | ・シェルチェア、スタッキング・チェア、ダイニングテーブル(天童木工) ・BOX棚(大谷産業) |
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1999 84歳 |
・「柳宗理 椅子のコレクション展」(ギャラリーサカ) | ・白磁土瓶(復刻、天草高浜焼) ・ステンレス両手鍋・パスタパン、鉄フライパン、パンチングストレーナー(佐藤商事) ・安楽柳椅子(BC工房) |
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2000 85歳 |
・「柳宗理 生活の中のデザイン」展(リビングデザインギャラリー) ・三角(象脚)スツール(FRP製復刻~2002年、英・Habitat) |
・ミルクパン、泡立て(佐藤商事) ・ファブリック ・染分皿(復刻、因州中井窯) |
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2001 86歳 |
・「柳宗理の眼と手」展(鳥取民藝美術館) | ・柳宗理ディレクション 因州中井窯シリーズ(因州中井窯) | |
2002 87歳 |
・文化功労者として顕彰される | ・「柳宗理展」(静岡文化芸術大学ギャラリー) | ・南部鉄器シリーズ、トング、サーバー類(佐藤商事) ・デスク(BC工房) |
2003 88歳 |
・『柳宗理 エッセイ』出版(平凡社) ・「民藝の心をつなぐー柳宗悦~柳宗理へ 安部榮四郎~安部信一郎へ」展(安部榮四郎記念館) |
・「柳宗理展・金沢 うまれるかたち」金沢市民芸術村〈パフォーミングスクエア〉 ・「YANAGI CATAROGU 2003」リビングデザインセンターOZONE(3F OZONEプラザ) ・ 曲木椅子(復刻〜2006年販売中止、秋田木工) |
・耐熱ガラスボール類、キッチンナイフ四種(佐藤商事) |
2004 89歳 |
・象足スツール(材料をFRPからPPに替えて復刻、Vitra Design Museum) ・黒土瓶(復刻) |
・柳宗理ディレクション 出西窯シリーズ(出西窯) | |
2006 91歳 |
・「柳宗理 デザイン 生活道具」展(熊本国際民芸館) ・サイドテーブル(復刻、コトブキ) |
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2007 92歳 |
・柳チェア(肘木を一本曲木で製作・復刻、飛騨産業) ・「柳宗理展〜生活の中のデザイン〜」(東京国立近代美術館) ・「出西窯と柳宗理〜黒土瓶の仕事をめぐって〜展」(ギャラリーTOM) |
・ダイニングテーブル(飛騨産業) | |
2008 93歳 |
・英国王立芸術協会よりロイヤルデザイナー・フォー・インダストリー(Hon RDI)の称号授与 | ・『Yanagi Design』出版(平凡社) | ・アルミキャストパン(佐藤商事) ・ウッドプレートシリーズ(佐藤商事) |
2009 94歳 |
・紋次郎スツール・ティーテーブル(復刻・飛騨産業) | ||
2010 95歳 |
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2011 96歳 |
永眠 ・正四位・旭日重光章受章 |
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2013 | ・一般財団法人へ移行 | ||
2014 | ・金沢・尾張町に「金沢美術工芸大学 柳宗理記念デザイン研究所」開設 |
*前身の柳インダストリアルデザイン研究所を含む